Poetry

いま、地球が割れた

「ココア共和国」2025年10月号(電子版)掲載作品

午前八時、朝の光がキーボードを叩く
同じ画面に並ぶアイルランドの夜と東京の朝
生活の匂いは、仮想の膜で覆い隠している
縫い目のないコラージュ
政治家が眠って糾弾され
滋賀の高校生が夢を叶えた
暮らしの隅で躊躇う余白の音

駅に向かって歩いていると
イヤホンからは認知革命の解説

削りたての鉛筆

「ココア共和国」2025年5月号(電子版)掲載作品

いまタイムカプセルを開けたら
正しい顔をした私が
私を許さない

見計らって微笑む
期待の糸で編まれた言葉を並べ
壁に向かって食事をとる間
誰の足音も聞こえないことを願う
正解を当てにいく所作が染み付き
人並みに生きられている気がして

「多様性」を新しく定義するコピー

「ブレーン」2021年4月号(No.729)掲載作品

今、突然現れたわけじゃない。私たちはずっとここにいた。